眠らせ森の恋
そういえば、いつぞや、お父さんが、
『あのくらい強引な男じゃないと、お前、結婚まで話進まないだろう』
と言っていたが。
まあ、それはそうかもな、とも思う。
「でも、始まり方がおかしかっただけに釈然としないというか」
そう呟いて、
「あんた、さっき、始まり方は関係ないって、大演説してなかった?」
と呆れたように言われる。
「あれは、あの場をまとめるためですよ」
と言っていると、すっかり歩けるようになった奏汰が出て来て、
「ロクな魔女じゃないな」
と言ってきた。
「……魔女?」
「かぼちゃのパンツまで持って逃げる強欲な魔女だからな」
と奏汰はよくわからないことを言って、眉をひそめる。
「そういう物語だよ。
お姫様を捕まえたと思ったら、魔女で。
毎晩、人を眠らせようとしては、自分が寝るんだ。
それでしょうがない、オオカミはいつも魔女をベッドまでお姫様抱っこで運んで差し上げるんだ」
『あのくらい強引な男じゃないと、お前、結婚まで話進まないだろう』
と言っていたが。
まあ、それはそうかもな、とも思う。
「でも、始まり方がおかしかっただけに釈然としないというか」
そう呟いて、
「あんた、さっき、始まり方は関係ないって、大演説してなかった?」
と呆れたように言われる。
「あれは、あの場をまとめるためですよ」
と言っていると、すっかり歩けるようになった奏汰が出て来て、
「ロクな魔女じゃないな」
と言ってきた。
「……魔女?」
「かぼちゃのパンツまで持って逃げる強欲な魔女だからな」
と奏汰はよくわからないことを言って、眉をひそめる。
「そういう物語だよ。
お姫様を捕まえたと思ったら、魔女で。
毎晩、人を眠らせようとしては、自分が寝るんだ。
それでしょうがない、オオカミはいつも魔女をベッドまでお姫様抱っこで運んで差し上げるんだ」