眠らせ森の恋
行こうとした英里の背に、
「田宮さん」
と呼びかけると、英里は声には出さなかったが、なによっ? と目で威嚇してきた。
ひい、と思いながらも、
「これ、あげます」
と貰い物のゴディバのチョコを何枚かあげると、
「なによ。
毒入りっ?」
とやはり威嚇してくる。
毒があるのは貴女の発言ですよ、と苦笑いしていると、
「まあ、ありがと」
と言って持っていった。
今、大好きな西和田さんに怒られて可哀想にと思ってあげたのはわかっているのだろう。
でも、一言言わずにいられない人なんだな、と思いながら見送っていると、
「出来たか、秋名」
と真後ろに、自分を見張るように、西和田が来る。
「すみません。
あんまり側に来ないでください。
睨まれるんで」
とチラと英里の方を見ながら言うと、西和田はつぐみの椅子の背に両手をかけ、
「じゃあ、ベタベタしてやる」
と言ってくる。
「田宮さん」
と呼びかけると、英里は声には出さなかったが、なによっ? と目で威嚇してきた。
ひい、と思いながらも、
「これ、あげます」
と貰い物のゴディバのチョコを何枚かあげると、
「なによ。
毒入りっ?」
とやはり威嚇してくる。
毒があるのは貴女の発言ですよ、と苦笑いしていると、
「まあ、ありがと」
と言って持っていった。
今、大好きな西和田さんに怒られて可哀想にと思ってあげたのはわかっているのだろう。
でも、一言言わずにいられない人なんだな、と思いながら見送っていると、
「出来たか、秋名」
と真後ろに、自分を見張るように、西和田が来る。
「すみません。
あんまり側に来ないでください。
睨まれるんで」
とチラと英里の方を見ながら言うと、西和田はつぐみの椅子の背に両手をかけ、
「じゃあ、ベタベタしてやる」
と言ってくる。