眠らせ森の恋
「秘書、ちょっと来い」
とちょいちょいっと手招きされる。
な、なんだろう。
私、今の短時間になんのご無礼をしましたかねっ、と固まっていると、そんなつぐみにイラついたように奏汰は低い声で、
「……早く来い」
と言ってきた。
ひっ、と再び、つぐみは息を呑んだ。
殺されるっ、と思いながらも、
「は、はいっ」
と震える声で返事をし、奏汰の近くに行くと、いきなり、奏汰はつぐみの肩に手を回し、自分の方に抱き寄せた。
「笑え」
と命じられるが、なんのことだかわからない上に、さっき見た美しい奏汰の顔が真横にあるので、卒倒しそうになる。
奏汰の手はスマホを構えていた。
一枚撮られる。
「もっと楽しそうに笑え」
スマホの画面に映る顔を確認しながら、自分は笑いもせずに、奏汰は言ってくる。
とちょいちょいっと手招きされる。
な、なんだろう。
私、今の短時間になんのご無礼をしましたかねっ、と固まっていると、そんなつぐみにイラついたように奏汰は低い声で、
「……早く来い」
と言ってきた。
ひっ、と再び、つぐみは息を呑んだ。
殺されるっ、と思いながらも、
「は、はいっ」
と震える声で返事をし、奏汰の近くに行くと、いきなり、奏汰はつぐみの肩に手を回し、自分の方に抱き寄せた。
「笑え」
と命じられるが、なんのことだかわからない上に、さっき見た美しい奏汰の顔が真横にあるので、卒倒しそうになる。
奏汰の手はスマホを構えていた。
一枚撮られる。
「もっと楽しそうに笑え」
スマホの画面に映る顔を確認しながら、自分は笑いもせずに、奏汰は言ってくる。