眠らせ森の恋
「なかなかうまい手を使うな、つぐみ」
とその寝顔に向かって言う。

「さすがの俺も寝てる女を襲うほどじゃないからな。
 だが、明日も寝てたら、口に唐辛子塗ってやる」

 つぐみは、自分に話しかけられているのはわかっているらしく、うんうん、と無意識のうちにか頷いていた。

 笑ってしまう。






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