(完)最後の君に、輝く色を
「あー、その、俺はこの学校でアスカを見たことはないです」



「え?」



「ただ、昔会ったことがあるんです。
俺が剣道で怪我して県病院に入院した時、仲良くなった奴がいて、
そいつは内科でしかも生まれた時からいるって言ってたんすけど、
金髪青目のアスカって名前だったんです。
んで、俺と地元も一緒だったんすよ。
退院してからは一回も会ったことないけど
アスカは今まで学校は保健室登校を数回しかしたことないって言ってたから、
もしあいつがこの学校にいるっていうならほけ」



悠雅くんの話の途中で私は教室を飛び出していた。



悠雅くんが言いたいことはわかった。



彼が昔会った少年は飛鳥で間違い無いだろう。


そこまで重要な共通点があって別人ってのはありえない。



必死で廊下を走り、階段を駆け下り、保健室に向かう。




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