(完)最後の君に、輝く色を
私の気持ちを察知したかのように、険しい表情を一転させ、明るく笑った。



そして、私の前に置いてある便箋を人差し指で指した。



「これ飛鳥から頼まれてたの。
もし、お前に俺のことを聞いてくる女子がいたら渡してくれって。
まさか夏実だとは思わなかったけど。
手紙だと思うよ。
私外出てるから読みなよ」



「え…」



掠れた返事を返したけど、京子ちゃんはすぐにドアを開けて外に出て行ってしまった。



しばらくその便箋を見つめていた。



怖くて開けられなかった。



でも、読まなきゃいけない。



何が書いてあっても受け止めよう。



そう決意して便箋の蓋を開いた。



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