(完)最後の君に、輝く色を
深緋
「緊張してるか?」



体を震わせて、顔を強張らせた状態で俺を見下ろす兄貴。



完全にこいつの方が緊張してるじゃねえか。



そう思ったら少し緊張も和らいだ。



「大丈夫」



そう答えると、兄貴は心配そうに口を曲げた。



今日は俺の手術の日だ。



夏実と別れてから、二ヶ月がたった。



担当医師と話し合いを続けて、今日に決定した。




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