(完)最後の君に、輝く色を
出会った日、飛鳥は思い通りにいかない人生を諦めかけていた。



私はつまらない毎日に刺激を求めていた。



完璧ではない私たちは、日々の残酷さに、自身の愚かさにもがき苦しみ、希望を見失った。



それでも完璧ではないからこそ、必死で支えあってぶつかり合って、恋をした。



誰もが完璧じゃないんだ。



完璧じゃないから、なんども失敗する。



でもそしたら、やり直せばいい。何度も何度も。



過去を忘れるわけじゃない。



過去を忘れずに再生する。



そしてまた歩き出せばいい。



失敗したその地点が再出発地点だ。



またそこから始めればいい。



そうやって未完成な私たちは自分たちのオリジナルの人生を作り上げて行くんだから。



ねえ、飛鳥?



今度は何色で描こうか。



『最初の君』に似合う色は何だと思う?






end__
< 123 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop