(完)最後の君に、輝く色を
その言葉に呆気にとられてしばらく先生を見つめ続けていた。



途端に、なんだかおかしくなって、笑いがこみ上げて来た。



たまらずお腹を抑えて笑い出すと、先生は更に拗ねた顔をして私の頭を小突いた。



「なんだよ、元気そうじゃん。
あんま心配かけんなよ」



「へへっ、ごめんなさーい」



芯から冷え切っていた私の心の中がぽかぽかと温まり出す。



どうしてあれだけで、傷ついて
どうしてこれだけで、幸せな気分になるんだろう。



この気持ちには名前があるのかな。



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