(完)最後の君に、輝く色を
「なんかね、ある先生がいるんだけど、その人奇妙なくらいお人好しでね。
うざいくらいなんだけど、最近その人に喋りかけられたら嬉しくて、他の人と喋ってたらイラってしちゃうの」



「ふーん」




ちゃんと聞いているのかよくわからないけど、一応相槌は打ってくれる。



でも、私こうやって話まとめてみるとこの感情がなんなのか少しわかった気がする。



「これってなんでだと思う?って飛鳥に聞こうとして今話したんだけどさ、話してたらこれって世に聞く恋ってやつなのかと今思いついたんだけどどう思う?」



「お前がそう思うならそうなんじゃない?」



「でも私恋したことないからさ、よくわからないんだよね。飛鳥はある?」



「ない」



「一度も?男の子ってお母さんを好きになるんじゃないの?」



心から呆れ返ったように顔を手で覆った。



「誰もがそうだと思うな。本気でバカだなお前」



割といつも暴言吐かれてる私には飛鳥の口の悪様なんてことはない。



「ふぅん… どうなのかなあこれって恋なのかなあ」



「知らね」




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