(完)最後の君に、輝く色を
その瞳に色はないし、口角は下に下がっているけど、なぜだか優しさを感じる。



「俺は嘘つく奴が大嫌いだ」



なのに、どうしてそんなに声は冷たく尖って、この微妙な距離を乗り越えさせないようにしているんだろう。




「わかった。じゃあ私は飛鳥に嫌われないように頑張る」



できる限りの笑顔を浮かべて、もう一度手を振って飛鳥に背を向けた。



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