(完)最後の君に、輝く色を
そんな感じだから、私も他のみんなも京子ちゃんには一ヶ月に2回でも会えたらいい方なんだ。



だけど、病気のことなんて微塵も感じられないくらい元気たっぷりで、



自分の不幸を誰かに押し付けたりせず、いつも笑顔で、



授業もそんなに出られていないのに、なぜか頭はすごく良くて定期テストはいつでも上位だし。



それに肌が真っ白で、茶色のふわふわの髪に、整った目鼻立ちをしている彼女は幻の天使なんて異名で呼ばれている。



幻っていうのは滅多に会えない、レアキャラだかららしい。



つまり、男女ともにすっごく人気者ってわけだ。



いつも学校に来ている私なんかよりよっぽどね。



それに絵の才能もずば抜けている。



体力のせいか、あまりたくさん絵に時間を取らなくて、作品は少ないけれど。



その少ない作品の全ては、必ずコンテストで大賞やら金賞やらとっている。



誰にも描けるわけじゃない、その独創性やオリジナリティに長けた京子ちゃんの作品は、辛いことをたくさん経験して来た京子ちゃんだからこそ描けるんだと思う。



まあ、とにかく私も京子ちゃんのことが大大大好きだったこと。



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