(完)最後の君に、輝く色を
二階にある非常階段を降りれば、殺風景なゴミ捨て場に出る。


「もういいや。どこにでも連れてっちゃって。あ、でも私たち上靴だよいいの?あ、しかもスケッチブックまで持ってきちゃった」



明らかに無理して笑う夏実を再び引っ張る。



「そのまんまで大丈夫。行くぞ」



そのまま、裏門から外に出て、田舎道を抜け街中をしばらく歩いた。



やはり、俺らは不信らしくすれ違う人ほとんどにジロッと見られた。



でも怖くない。



そして、目的地にたどり着いて、中に入った。



「えっ、ここジム?」


< 67 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop