(完)最後の君に、輝く色を
「そう」



答えて、受付で暇そうにしてる奴の頭を軽く叩いた。



「「えっ!」」



夏実とそいつの声が重なる。



こっちを見たそいつの目はだんだん大きく開かれて勢いをつけて立ち上がった。



「飛鳥!お前何しにきたんだよこんな時間に!しかも上靴!?」



落ち着かない様子で俺の肩に手を置いた。



「そしてこの美少女はなんだ!?確かにお前の彼女にはふさわしいくらい美形だけど、なんでこんな時間に学校を抜け出してきたんだ!?まさか駆け落ちか!?協力ならまあしてやってもいいけどさあ」



1人でどんどん妄想を膨らませて行くそいつに今度は本気のチョップを食らわせてやった。



「彼女じゃないけど、こいつにやらせてやってくんねーか?
あ、こいつ俺の兄。ここでインストラクターやってる」



ずっと驚いた表情を崩さない夏実に軽く紹介する。



「あっ、俺、納戸詩歌。飛鳥とはガッツリバッチリ血繋がった兄弟でーす」


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