(完)最後の君に、輝く色を
「じゃ、力一杯蹴ってみな!」



「はあ…」



「ダメダメ。もっと強く!日頃のイライラをぶつけるイメージで」



「なるほど…。…ハッ!…こんな感じですかね」



「いいじゃんいいじゃん。今度はパンチだ!」



「はいっ!」



初めは乗り気じゃなかった夏実も、兄貴のテンションに押されてだんだん声にハリが出て来た。



あまり、センスがいいようには思えないけれど、楽しそうだ。



笑顔で汗をぬぐっている。



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