異次元に居たのは
5月の雨の日
「行ってきます。」


雫は少し気怠げにローファーを履いた


いつものピンクの傘を持って、家を出た


近所の公園の時計を見て少し焦る


「…走らなきゃ」


今日は少し遅めに出てしまった


それは雫の弟【陽】がお弁当を忘れたまま学校へ行ってしまったからだ


「中学生にもなって姉に迷惑かけるな。」


そう言って雫は一旦家に帰った


いや、そこまでは良かったのかもしれない


家に帰り、スイッチが切れてダラダラしてしまったのがいけなかった。


「はぁ…だる。」
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