Darkest White


「お前は、今の自分に満足してるのか。」



光は壁に背をつけ、軽くわたしを睨んだ…ような気がした。



「満足………、」



『なんて…してるわけないじゃん』



こんなこと、言葉にしたら、もっともっとどん底に引きずり降ろされるだけなのに…



「………わかんない。」



こんな曖昧な嘘、ついたところで何も変わらない。




『制服を着てみたかった』



『みんなでショートケーキを食べたかった』



『夏祭りに友達と行ってみたかった』




『文化祭をしたかった』




『友達が欲しかった』




『家族旅行に行きたかった』








『家族が欲しかった』









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