Darkest White
I belong to you
「おおー、今日もお疲れー。」
そう笑いかけてくれるのは、相変わらずちょっといかついカラオケ店のおっちゃん。
「お疲れ様でーす。」
わたしも普通に挨拶をすれば、店長が少しだけ眉をひそめる。
「お前、この頃笑わねえなあ。」
「あ、え?そうですか?」
そういえば、最近無理して笑わなくなってきたような気がしないでもない。それも全部、きっとあの人の影響だ。
「笑わねえと、凛の雰囲気ガラッと変わるんだな。」
「ええ、それはお世辞ととらえていいですかー?」
「んー、ま、疲れてそーってこと。」
「あ…ははは。」
「んだその笑い方はー。疲れてねえか?顔、やつれてるぞ最近。」
確かに、疲れていないといえば嘘になる。バイトを結構ギリギリまで休憩なしにしているからかな…朝の8時から四時までという制限があるから、すごく頑張らないと結構間に合わないのが事実。
生活費。
それだけのために、わたしは今、ここにいる。いや、ずっとここにいた。
今までだったらお昼寝て、夜ちょっと寝て、また働くという意味で、意外とまあまあ睡眠は取れていた。だけど今は、どうしてか朝三時に起きてしまい、夜もうなされて眠れていないから…色々とやばい。
そしてお昼頃に眠気が襲ってくる。いつもの生活リズムが乱れたせいもあるかもしれない。
「だけど最近、月曜日、結構普通になったな。それは安心!」
「あー…。」
微妙な反応しか見せれない。確かに。それは、…そうだね。
「ま、せいぜい頑張れよ〜!」
いつだっておっちゃんは明るい。それがバイト先でのゆういつの癒し、かな…ま、この姿で癒しは、なんか違うって気もしないでもないが…
「さよならー。」
「あいよ!」