Darkest White
今とはかけ離れた、楽しそうに笑う光。
その周りに群がる元気そうな子供達。
よく見れば、他にも写真がたくさんあった。光と優しそうな女の子。光と腰の曲がったおばあさん。光と二人の女子高生。光と…岬…???
「……凛!」
ビクっ。
わたしは大きく震えて振り返る。
ドアに手を伸ばし状態のままの岬が、眉を寄せてわたしを見ている。
「そこどけ。」
「え…。」
「いいからどけ!!」
初めてドスの聞いた岬の声を聞いた。わたしを乱暴におしのけると、落ちた写真を雑に集めてしまっている。
「お前は………、一旦、部屋、戻れ。」
背を向けて立っている岬の異様な雰囲気に体が危険信号を出す。
「ごめん…なさい…。」
掠れた声は、小さく中に舞う。
「いいから、戻れ…。」
わたしは急いで廊下を駆け出す。
部屋に飛び込んで、ばくばくと音を立てる心臓を抑える。
あの光は一体…………?