Darkest White

「っ、おい!」


光が慌ててしゃがみそうになるのをまるで防ぐように、わたしは地面にへたり込んだまま、光の足にしがみついた。


「…っ、光っ…わたし、なんで生まれてきたのかなっ…」


から笑いが止まらない。


「どうして光に出会っちゃったのかなっ…?」


こんなんだったら…っ


「出会わなければよかったっ…」


泣けもしない。なのに苦しい。こんなにも苦しいよっ。


次の瞬間、ふわっと体が軽くなった。


光に横向きに抱えられたわたしは、そのまま顔を彼の胸に埋めた。


「っ、もう…いやだ…」


神様は残酷だ。


「…なあ。」


「っいやだ、」


「おい、」


「いっ、」





「凛。」


< 166 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop