Darkest White
光ってこんな顔する人だったっけ…?
なんか…調子狂う。
「おい、シジミ好きか?」
「え?あーうん、好きだけど?」
「ん。」
「変なもの作らないでよねー。」
なんてからかえば、
「まずくても無理やり食わす。」
って、冗談なのかよくわからない返事が返ってきて、わたしは愛想笑いを返しておいた。
真顔だからなかなか読み取りにくい。
せっかくさっきまで優しい雰囲気だったのに。
あ、
もしかして光って冗談とか言えないタイプ?
だとしたらなんかウケる。
そんなこと言ったら殺されるだろうけど。
「お前、好きな食べ物ねーのか?」
今日はやけに光から話しかけてくるなあ。
ま、嬉しいからいいんだけど。
「ええー…。」
好きな食べ物?なんだろう…
「いちごミルク…。」
光の手が止まる。
「な、なーんてね。わかんない。」
わたし、今、何を期待したんだろう。