Darkest White

スタスタと歩き出す光の背中を見つめて、複雑な心境になる。


光ならきっと来てくれるってわかってて聞いた私は、ずるいのかな。


「てか、光道わかるの?」


だって普段いつも車だし…。


「街に出たらどっかあるだろ。」


うん、やっぱり適当だ。

でも、光といれたらどこいったってわたしは楽しいから。


「うん!」


早歩きで追いかける私にクスッと笑うあいつ。


「足おせえんだよ。」

「光が早いだけだし!」

「あっそ。」


出た。光の興味なさげな、『あっそ』。案外ムカつくんだよね、それ。

まあ、そんなところも好きなんだけど。

あ、

光の歩くペースゆっくりになった。

ああ、好きすぎて苦しいよ。


「抹茶アイスがいいな!」

「好きにしろ。」

「光も食べるよね?」

「はっ?」

「わたしが選ぶから!」

「お前今日テンション高くね?とうとう頭壊れたか?」


そんな真顔で言わないでよ…。傷つきます。


「だって…。」


光とデートだもん。


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