Darkest White

ダッフルコートに両手を突っ込んで、近くのコンビニで買った梅干しおにぎりを頬張りながら夜道を歩く。

よっぱらったサラリーマンを避けながら、昨日の出来事を思い出す。



はあ…疲れた。



それしか言葉が出てこない。

早く帰って寝よおっと。

明るい繁華街を抜けて、夜の住宅街へと足を向ける。

たくさんの家が並ぶ中、一際大きくそびえ立つのがわたしの家。


「ただいまー。」


大きな門の鍵を開けて前庭に足を踏み入れれば、街頭で浮かび上がる花々が見える。

決して萎れないこの花はお母さんが大好きな白いバラだ。
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