Darkest White
現代文の授業へ突入して、初めて見る漢字や文法に苦戦していると、隣に座っていた恵がふとわたしのノートを覗き込んだ。
「あんたさ、中卒だったよね?」
「え、ああ、うん。」
どうして今更そんなこと…
「案外頭良いんじゃね?」
「へ?」
わたしが?
頭良い?
「数学も物理も…中学校の基礎問題で解けるようなものじゃないのに、吸収力すげえし。…そこだけは褒める。」
初めての恵からの褒め言葉にテンションが上がるわたし。
「本当に?わたしが??頭良い?ふふーん。」
「あ、別にあんたが好きとか言ってないからね?」
…
「はい、すいません。」
やっぱり恵は塩でした。