Darkest White
「…だったら何?」
スッと顔をこちらへ向ける彼女は、冷たい眼差しでわたしの瞳を見つめる。
ぞくっとした。
何を考えているのかわからないその瞳は、光を思い出させた。
「いや、別に…。」
だったらなに、か…。
そうくるとは思わなかった。
でも…知っているっていうことは…。
「あんたも不幸者?」
まるで見下しているようにフッと口角をあげてそういった彼女は、線香花火をなぜだか連想させた。
まるで彼女の存在自体が儚いもので、次の瞬間にはすっと落ちて消えてしまうのではないかと思った。
「……。」
「だったらわたしに関わらないで。もっと不幸になりたいわけ?」
ゆるく笑う彼女。
「別に、そうなら構わないけど。」