Darkest White


「んんんん!」

こいつの力、尋常じゃない。

まるで体全体を鉛で覆われているように自由が効かない。

「んんんんっ!!」

こうなったら強硬手段!!

軽く歯を立ててみれば、悪魔の体が一瞬だけ震えた!!


今だ!!


と思って体をよじろうとすれば……先程の100倍ほどの力で床に顔を押し付けられました…。


「ってえな」


時に、人は物事を理解するのに時間がかかることがある。


それは決してその人が愚かだからではない。


大抵の場合、それは理解できないことであるか、理解したくないことが起こるからだ。



今回は、まさに奇想天外。



前者がふさわしいだろう。


わたしの元気な一声は、何者かの手にふさがれてプツンと途切れてしまった。



いや、どうやら理解できないわけじゃなかったらしい。


理解できた…ようだ。


一昨日に続いた今日。


これは、理解できない方が難しい。



誰なのか。


そんなのはもうわかりきったことだ。


それよりも知らなくていけないのは、


な・ぜ・か
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