Darkest White
ふかふかの白いベッドに座り直しながら、頭を抱えるわたし。
はたから見ればちょっとお悩みの様子のお嬢様。
だけど実際は罪のない、誘拐された少女が命を守る術を考えている姿。
なんですかこの処罰は。神様からの天罰でしょうか。
わたし、何をしました???
うんざりしながら顔を上げて目に止まるのは白い木のドア。
うん?これ、にげれるんじゃね?
あれ、あれ、あれ…
「まあ鍵がかかってるだろうし…ってえ?!」
ギイと音も立てずにすんなり開いたドアに、逆にパニクるわたし。
えっ、えっ、えっ…え??
なに、これ、逃げてくださいってこと?それとも、罠?
開け放たれたドアを前におろおろするわたし。そっと顔をのぞかせれば、広い廊下になっていて、その作りはまさにお城。
広すぎないかここ????
廊下の先には階段、そして廊下の反対側の奥に見えるのは大広間?