Darkest White
どうやってたどり着いてのかはわからない。
ただマップを開いていて、よろよろとバイト先のコンビニにたどり着いたのは覚えている。
そしてコンビニの壁に背をつけて、膝を抱えて座り込んだ。
どうしてここに来たんだろう。
はだけたシャツを無意識に直しながら、わたしはきっと待っていた。
何を期待しているのかわからないけれど、あの人を待っていたんだと思う。
ー人生、どうなるかわからない。
本当に些細なことで、全てが変わることだってある。
星が光っている。
一番星、み〜つけた。
よく小さい頃お母さんと二人で星を見たものだった。
いつの間にか星が頭を隠し始めていた。
大きなお月様も薄れ始めている。
携帯に映し出されたのは4:00という数字。
涙こそ流れない。
ただ、心が痛かった。
膝をぎゅっと抱えて体を小さくする。
昔は、そうすれば自分が見えなくなるって思ってた。
体の震えが激しくなる。
背中が痛い。
体が痛い。
寒い。
そんな時…
コツ、コツ…
黒光りする靴が目の前で止まった。