Darkest White

しばらくすれば眠気も吹き飛び、6時くらいになってサラリーマンや高校生ラッシュが訪れる。


もう時間と焦りと商品の受け取りの戦いだ。


「紅茶一点、汗拭きシート一点…」


目まぐるしくて、更にお客さんの張り詰めた空気とイライラが伝わってくるから結構キツイ時間帯でもある。


だけどいろんな人に会える場でもあるから別に悪くはない。


むしろ、混雑している時は少しワクワク感もある。


退屈しているよりはずっと充実している朝。


「七瀬(ななせ)さん、シフトだよー。」


入れ替わりのバイトの店員さんに声をかけられてもうお昼になっていることを悟る。


「はーい!」


元気な声で答えると、自分まで楽しくなれる。


やっぱり明るくいないと人生損だよね。


それにしても、あっという間だったなあ〜。


ぐうっと音を立てるお腹を撫でながらわたしは最後の商品を袋に詰め込んでお客さんに渡す。
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