Darkest White

軽くスキップをしながら、更衣室へ向かう。


「凛(りん)ちゃん、お疲れ〜」


そう声をかけてきてくれるのは好青年な雰囲気のコンビニの先輩、中島類さん。

周りの女性店員さんからの熱い視線に気づかない彼は、きっと心の底から純粋な印。


「疲れちゃいました〜」


そう言って伸びをすると、


「朝から大変だね」


と少し心配そうに声をかけてくれる。


「でも楽しいから全然平気です!」


とぱあっと笑えば、


「さすが凛ちゃん。ポジティブ〜!」


なんて言って笑われる。


そんな大好きな中島さんにペコッと頭をさげると、コンビニを後にする。


お昼時は会社員がたくさん道に溢れ出てくる。


この時間帯も、コンビニの忙しいひと時でもある。


わたしは近くの大きな公園へ行くと、草地にパーカーを広げてその上に腰を下ろす。


「いただきます」


小さく自分にそう言うと、牙を向いてる猛獣みたいにお腹がギュルルっと音を立てる。


よし、お腹は準備オッケーだ。

< 8 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop