Darkest White
食卓にお母さんがお皿を運ぶ。
「二人は座ってていいわよ。」
笹原さんに向かい合わせるように腰をかける。
「それにしても、お母さんの料理は格別に美味しいよ。」
こそっと耳打ちするように笹原さんはわたしにいう。
「わたしも大好き。」
いい匂いが漂ってくる。
「ごめんね、材料がないから簡単なものしか作れないの。」
その間、笹原さんと他愛ない会話をしていた。
「学校はどうだい?楽しいか?」
「うん!すごく楽しいよ。」
「そうか。前みたいにいじめられてないだろうな?」
「大丈夫だってー。心配性だなあ。」
「あははっ、そうかなあ。」
お母さんが台所から出てくる。
オムライス。
盛り付けされたそれが、お皿に乗っていた。
「いただきます!」
「んん、さすが。美奈子の料理は美味しいなあ。」
「そんなことないわ。茂さんったら大げさねえ。」
「ほら、凛ちゃんもたくさん食べな。細っこいんだから。」
「はい!」