男装女子。FIRST SEASON
Secret Night
カタカタカタカタカタカタ
『………。』
カタカタカタカタカタカタ
カタ…。
『……来た。』
昨日今日と寝ずに食べずに調べ物をしていた私。
麻原都古については大体調べあげた…気になる情報付きで。
日隈組についてはたった今深い所まで来た。
『…厳重にロックしてあったけど…敏腕だねぇ…。誰だよロックした奴。』
でもまあ、いいネタ発見。
多分隼たちも調べてると思われる。だから浅いところは隼たちに任せて、私は何重にもロックしてあった所を解除。
向こうは侵入したってことにもう気付かれてるはず。
~♪
ピッ
『…ハイ、もしもし。…ああ、うん。大丈夫、今調べあげた。…二日くらい寝なくても食べなくても大丈夫だよ。死ぬわけじゃ無いんだから。…ハイハイ…分かった…。で、結局日時は…三日後の月曜日ね。明日までにここに来て。…そう、ここ。じゃ、また後で。』
ピッ
『…よし、さすがにご飯食べよう…。』
ガチャ
『……夜か。今何時だろう……。…ええ、夜中の一時…誰も起きてなさそうだな…しゃーない、自分で作るかぁ~…。』
長く広い夜の廊下は…なんか出てきそうな雰囲気。
とはいえ、外を見ると満点の星空。
久しぶりに文字以外の何かを見た気がする…。
ガチャ
『…やっぱ誰もいない……あ、おにぎり発見。お茶も発見。…多分明日の朝ごはん用か何かだろうけど…限界なのでつまみます。』
モシャモシャ
『あ、この味は百だ。…ん、この味は悠太だ。美味しい。』
さすが料理上手の二人…これは何個もいけますな!!
「オイ、そこのつまみ食いしてる奴。」
『ビクゥゥゥ…ッ…。』
「もう引きこもってなくていいのか。」
『隼……!…ハァ…ビックリした。気配消すなよまるで泥棒の気分だった。』
隼「つまみ食いは泥棒のうちに入ると思うが。」
『我慢出来なかった。』
隼「……飯食ったらさっさと寝ろ。顔が酷いことになってる。」
『元々酷かった場合はどうすれば?』
隼「それはしょうがないだろ。…羽咲は元から綺麗な顔してると思うが。」
『私より綺麗な顔してる奴に言われたくないよね。』
隼「……元気そうでよかった。」
『大丈夫だよ。これくらい何ともない。…隼は?こんな時間まで何してたの?』
隼「……眠れなかった。」
『間が空いてるってことは嘘ついたな?本当は?』
隼「…羽咲はもう知ってるだろう。」