男装女子。FIRST SEASON
『つまりは、都古ちゃんは零のお姉さんだと。』
零「うん。僕が4歳の時に。」
『てことは向こうは7歳…ギリギリ覚えてるかなぁ。』
蓮「でも成長した姿でしかも目の前にいるってのは信じ難いだろーな。」
隼「向こうが気付いているという可能性は無いわけだな。」
出雲「零は、知ってて欲しい?それとも知られたくない?」
零「…どっちでもいい…かな。だって、僕には蓮がいるもん。光がいるもん。みんながいるもん。だから、どっちでもいい。」
光「零…。」
『…あ、零。零も護身術習ってこよっか。』
零「え…?」
『別に粋な計らいとかではなく、単純に身を守れた方が将来役に立つかなと思って。…それに体力無くてもそれなりに頑張れば人一人は倒せると思うし。体力無くても。』
光「二回も言ったよ、体力無いって。」
零「…体力は、あるもん。」
『じゃあ行ってらっしゃい☆』
バタン
『ということで、あの子にも良い機会なので向かわせたところで。話を戻しマース。』
結「お願いしマース。」
『日隈組はクスリの売買もやってるのは知ってるよね。新たに新情報として、女を売ってる。』
夜「…?昔でいう奴隷?」
『うん、まあそんな感じ。お金が欲しい女の子をネットとかで呼んで睡眠薬飲ませてそのまま裏社会とか組合とかに売ってお金にしてる。大体は愛人枠とかただ単に性欲処理として使われる。』
玲央「は?それ最低だな。有り得ないマジで。」
悠太「女尊男卑の玲央が珍しく真顔でキレてる。」
玲央「そんなん誰だってキレるわ。俺殴って来る。」
『日隈組は早急に取り潰される予定だよ。だから動かなくても大丈夫。』
出雲「…誰が?」
『んー?知らない。』
出雲「へ~、知らばっくれるんだねぇ。」
『…何のことかな。』
出雲「ふふふ、僕が知らないわけがないじゃないか。はい、これ聞いて?」
『え?…分かった。』
《…ハイ、もしもし。ああ、うん。大丈夫、今調べあげた。…二日くらい寝なくても大丈夫だよ。》
…げ。
《で、結局日時は…三日後の月曜ね。明日までにここに来て。…そう、ここ。じゃ、また後で。》
『……出雲。』
出雲「ね?僕が知らないわけがないでしょ?」
隼「…羽咲。話していた相手は。」
『…知り合い。』
夜「にしては割と親密というか。昔から一緒に居た感があるよな。」
たまに鋭いことをいう夜が本領発揮。
『…知り合い。ちなみにそのコピー送ってきたのと一緒だから。』
玲央「マジか!!」
『…言っとくけど、暴走族のトップなのは凄いし誰よりも強くないと取れないのは知ってるよ。でも組は違う。拳銃も持ってる。クスリもやってるところはやってる。暴走族と組は全然違う。絶対に怪我をする。下手したら死んじゃうんだよ。』
来るなという拒絶。
仲間だから、怪我をして欲しくないから。
出雲「納得出来ないね、羽咲。僕らは彼女の事情を知ってるし、助けたいとも思うんだ。最後までキッチリとやり遂げるよ。」
『絶対にダメ。危険。危ない。』
結「ウサギだけズルい!」
『ズルいとかいう問題じゃない!…いいの、俺は慣れてるから。それに俺より弱い人は絶対にダメ。』
悠太「それはもうほとんどダメなんじゃ…。」
『そう。だから絶対にダメ。壮吾の事だからもう組の場所くらい知ってるだろうけど。』
壮吾「うん、知ってるよ。」
『来たら早急にみんなを気絶させます!!!!!以上!!!もう何も聞かない!!』