男装女子。FIRST SEASON
コンコン
カチャン
『……よくこの部屋が分かったね。』
「うん、調べたからね。」
「本当に君は手馴れてるよ。」
「久しぶりだな、羽咲。」
『うん、久しぶり。元気だった?』
「まあね。羽咲は…半年以上も連絡しないで何やってたの。」
『ちょっとね、色々あったんだ。…うん、三人とも、はるばる東京からよく来たね。』
「久しぶりの仕事、腕が鳴るよ。」
「あんまはしゃぎ過ぎるなよ。」
「この仕事は大分大きいから、真剣に取り組もう。」
『うん。』
「そうだね。」
「ああ。」
コンコンコンッ
『あ、どうぞ。』
ガチャッ
隼「……っ」
出雲「…おやおや…。これはまた随分…。」
『とりあえず4人とも入って座って。色々と説明するから。』
「「「「ああ…。」」」」
『…まずこの不法侵入者から説明したいと思う。』
「え、僕達不法侵入?…ちゃんと正面玄関から来れば良かったかな…?」
『この真面目で誠実そうなこの人は、ルキ。』
ルキ「よろしくね、皆さん。」
『んでこの…』
「……。」
『無口でクールなこの人はレキ。』
レキ「…よろしく頼む。」
『んでこの人は…』
「ふふふ、強そうな人達がまさか全員年下だなんて思わなかったよ。」
『ちょっと雰囲気が出雲に似てるこの人はシキ。』
シキ「よろしくね。」
『ルキ、レキ、シキ。この人達は私の“元いた学校”の5個上の先輩。もちろん知ってるだろうけど一応ね。左から蓮、出雲、壮吾、隼。4人とも《クラウン》と《牙狼》のリーダーズ、副リーダズ。』
ルキ「噂に違わず、とてもオーラがあるよ。シキの言ったように、本当に年下とは思えないね。」
レキ「ああ、そうだな。」
シキ「4人に聞くけど、本当に参加で大丈夫かな?僕達は仕事上、慣れてるから大丈夫なんだけどね。」
レキ「…最悪、ナイフは交わせるよな。」
隼「ああ、大丈夫だ。」
ルキ「弾を避けるのは…さすがに無理?」
出雲「僕と隼は大丈夫だよ。なんてったって僕達は幼い頃から鍛えられてきたからね。」
隼「お前は大体いつも逃げてただろう。本当に大丈夫か。」
出雲「大丈夫大丈夫☆隼と羽咲が愛のパワーを僕にくれたら難なくゲームクリア、だよ?」
『ちょっとウザイけど我慢してね。』
ルキ「大丈夫だよ、何かシキと似てるから。」
壮吾「…聞いてもいいかわからないですが…名前は偽名ですか?」
レキ「ああ。仕事上な。」
蓮「名前を変えなきゃいけない仕事…大変だな。」
シキ「羽咲も前は僕達と一緒に働いてた頃があったんだよ。確か名前は…」
『やめろーい!』
シキ「“ラビット”だったよね。」
蓮「そのまんまだな!」
『言われると思ったからやめろって言ったししかも話脱線してるー!!』