男装女子。FIRST SEASON
4人がそれぞれ自室に戻ろうとしていたところ、出雲が思い出したように口に出した。
出雲「…ああ、忘れてた。羽咲はどこから行くの?…まあもう残ってるのは裏口ぐらいだと思うけどね。」
『うん、もちろん。ルキとレキがちゃんと引き付けてくれるはず。』
ルキ「頑張るよ。」
『くれぐれも手加減に。あ、隼たちは割と本気で頑張って。絶対に殺しちゃダメだからね?』
蓮「殺…す…!?」
『一応この人達は暗殺者だからね?殺し屋だからね?…あ、一応言っとくけども!!私は人を殺したことは一度もありませんから!!!』
隼「だろうな。そんな雰囲気は無い。」
ルキ「僕達にはあるってことかな。」
隼「…ああ。わかりやすい…と思う。羽咲は近い雰囲気だけど、やっぱり違う…と思う。」
シキ「じゃあ問題。」
数枚の写真が懐から出てきた。老若男女の写真だった。
シキ「はい、この中で殺し屋さんは誰でしょうか♪」
隼「………これと……これ…。ああ…この人も…多分。」
ルキ「へえ、凄いね。」
レキ「見る目がある。」
シキ「全問正解!君、僕達のところで働こうか。」
隼「遠慮します。」
『…ちなみに何となくでいいよ。この選んだ中で一番強そうな人は誰?』
隼「コイツ。」
『…隼、見る目あり過ぎ。この人はルキたちのボス。』
出雲「へえ…若いね。今度会ってみたいなぁ。…ふふふ。」
『意味深の笑み…。』
蓮「俺はこの人だと思った。体格が良いしな。」
ルキ「確かに、普通の人から見ればそれが当たり前。それになんか怖そうだしね。でもね、人は見かけによらない。…でしょ?」
出雲「そうだね。人は見かけによらない。現に僕は優しくて慈愛溢れる素晴らしい王子様だけど…」
レキ「何言ってるんだお前。」
出雲「でも実際は怖くて冷酷で残忍な王子様かもしれない…。」
『王子様は抜けないんだね。』
出雲「僕は一見怠けているように見えるけれど、実際はみんなのためにたくさんの餌付けを用意…ああ間違えた、お仕事をこなしているんだよ。」
『今餌付けって言ったよね、言ったよね!?』