男装女子。FIRST SEASON
「…体と表情が強ばってるね…ふふ…可愛い…。」
『っひ…』
背中を触られた。…ッ最悪だ…
「…ここ…ナイフの痕…刺されちゃったんだ…。」
『痛ッ…』
「……ふふ。」
少し声が聞こえた。
「……あ…人の気配……強そうなのが三人…さっきの人も…。」
『…ルキ…レキ…シキ…隼と出雲も…?』
「…五人…面倒臭いね……じゃあ…一緒に逃げようか…。」
『っ離して!!!』
パシッ
「…!」
彼が驚いたスキにダッシュで逃げる。
「…また、会いに来るね…。」
誰が、会うかー!!!!
そう思いながら、私は走って逃げた。
『…っ…は…は…』
隼「…羽咲…!」
出雲「良かった…腕の怪我以外は大丈夫そうだね。すぐに車に乗ろうか。」
『……うん…。』
ルキ「大丈夫?」
『大丈夫…ちょっと血を流しすぎたかもしれない。』
レキ「急ごう。」
シキ「任務完了でOK?」
『OK。』
…言わないでおこう。これは。
あの人は、危険だ。
……もしもまた…
いや、きっと大丈夫。
何も心配はいらない。もうあの人には会わないと思うから。
てか会ったらもう全力で逃げるしかないな、うん。