男装女子。FIRST SEASON
あのあと無事に合流。
めっちゃ感謝されました。
都古「本当にありがとうございました…!」
圭都「ありがとございましぃ、た。」
『可愛い過ぎかお前ら。』
夜「いやあ、みんな無事で良かった。」
百「ウサギは全治一ヶ月の傷…。」
悠太「血が足りないみたいだからレバー買ってきた!」
『あんまり好きじゃなーい。』
隼「食べろ。」
『ムグッ』
焼かれたレバーを口につっこまれるウサギ。
てか熱い!!!!!!
玲央「つーか言っとくけどお前ら二人もだからな!!」
光「そうですよ隼さん出雲さん!!」
裕翔「出雲さんはともかく、隼さんはちゃんと休んでください!ただでさえ結と夜の勉強に付き合ってるんですから!!」
「「えっ俺のせい?!」」
隼「ああ、それもあるかもな。」
「「えっ」」
出雲「ちょっとー、僕にもちゃんと気遣ってよね~」
玲央「むしろお前は休みすぎだ。」
蓮「お前はもっと働けー!俺の身にもなれ!!」
出雲「今後ともご贔屓に♪」
『…賑やかだ…これがいつもの日常だった…。』
零「うさぎ、うさぎ。」
零が裾を引っ張って呼んだ。
『んー?何ー?』
あ、そう言えば。零はあの二人と兄弟だってことは話さないみたい。
僕の家族はみんなだからって。
いい子すぎて私、泣いた。
零「あのね、あのね、ありがとうって言われたんだ。あの人に。」
『あの人…って…都古ちゃん?』
零「うん。あと遊びに来てねって。」
『そっか。良かったね。』
気付いてたんだ、都古ちゃん。
でも何で一緒に行こうって言わなかったんだろう。
出雲「…ふふ、今の羽咲の心情の答えを教えてあげよう。」
『え。』
出雲「きっとね、あの子は最初から気づいてたんだよ。でもね、彼のために一緒に行こうとは言わなかったんだ。」
『なんで?』
出雲「それはね……ふふ、自分で考えてみて♪」
『えー』
出雲「…君もいつか、そう思えるようにね。」
『えー?うーん。』
もしかしたら、もしかしたら。
いつか同じ気持ちになれるかもしれない。
それはどんな気持ちなのかは分からないけれど
いつか、ちゃんと分かる日が、来る。
何となくだけど、思ったんだ。
そして、季節は秋へ。
あの人と出会ったことで、少しだけ歯車が回り始めた。
「…待っててね…ふふ、準備が出来たら、きっと…。」
「……必ず取り戻す。オレたちの……。」