男装女子。FIRST SEASON















全ての始まりは、一年前。



『お受験嫌だァァァァァァ』



祐「死んだァァァ!!!」



陸「……ゲーム…取られる…。」



遼「…面倒臭い…主に親が。」



灯「羽咲と陸は遼は余裕でしょ。問題は祐だ。…ハイ!去年の期末の順位は!」



『4位。』



陸「22位。」



遼「10位。」



祐「320位!!」



灯「アンタだけ桁が大幅に違う!!私らの中学何人だと思ってんの!」



『334人。』



灯「それ正解。…私でさえ48位。」



陸「祐は…単に勉強しないから。やれば出来る子だよ。」



祐「ホント!!!?」



灯「…陸。その言葉はもう一昨年から聞いてるの。やれば出来る子Y〇Kじゃないの。この子はやっても出来ないY〇Kなの。」



陸「……。」



祐「やれば出来る子だよ!?俺は!!」



灯「だったらさっさと本気を出せバカ野郎…!!!」



遼「落ち着け。…今回は俺も付き合うから。」



祐「えっやだ。お前怖いもん。」



遼「………。」



祐「うおおおおおおおああああ痛い痛い痛い!!!!!」



『…賑やかですな〜平和ですな〜。さーて、見回りしてこっかな〜。』








これはまだ、俺たちが中学三年生の時の話だ。








『ふんふふーん…今日も特に何も無い…か。』



「おーい!ウサギー!!」



『ん…?』



「ウーサーギー!!!」



ドーンッ



『グフォッ…い、いきなり何!』



碧「やっほ☆」



『碧。…後ろからやめて。私死ぬかと思った。』



碧「大丈夫、ウサギは死なない。」



『うん、自分でも思うよ。私、多分長生きするわ〜って。』



碧「でもほら、兎は一人だと寂しくて死んじゃうって。」



『そんなことありまっせーん!そもそも私は人間!動物違う!!』



碧「あはは!!!」



明るくて優しくて、キラキラしてて。



誰もが憧れる存在だった。



碧がいるだけで、楽しかった。



『毎日見回りしてんのに喧嘩してるバカ共がいないってどゆこと?平和なのはいいけどね?暇なのよ??喧嘩ドンと来いよって思う。』



碧「…ウサギ。」



『ん?』



碧「好きだよ。」



『ブッ…い、いきなり何。』



碧「好きだよ。」



『……ハイ。私もスキデス。』



碧「硬いな〜笑」



『碧が緩いだけだと思う!!』



碧「え〜?笑」



『え〜?じゃないよ!!ところで背後に何人いると思う!!?』



碧「ん〜、8人くらいかな!!」



『だよね!!!』



< 198 / 255 >

この作品をシェア

pagetop