男装女子。FIRST SEASON





12月、クリスマス。



丁度その日は雪が降っていた。



『今年もみんなでクリスマス〜♪』



碧「ふんふふ〜ん♪あ、クリスマスケーキ予約しないとね〜♪」



『ホールケーキ〜♪』



遼「…イヤ、お前らはデートしろよ。」



祐「そーだぜ!?俺たちに構わずデート…デー…ト…。」



灯「リア充爆発しろ…。私の前からいなくなれ…うあああ…。」



『「…苦しんでる…。」』



遼「ほら、アイツらの為にもクリスマスデートして来い。」



『…碧…どーする…?』



碧「…まー、最近忙しくてデートしてなかったもんな〜!…よし、せっかくだからデートしよう!二人っきりで!」



『でも…』



遼「大丈夫、俺たちは俺たちでパーティやってるから。」



『…分かった。ありがとう、遼。』



遼「…別に。」



碧「じゃあ早速行くか〜!どこ行きたい?」



『えーとね〜…』



仲睦まじい二人。笑顔で去っていく二人。



そして、事件が起こった。



俺たちが下っ端の奴らとどんちゃん騒ぎをしていた頃、碧からの1本の電話が来た。



碧「…羽咲が…攫われた。」



俺は一瞬、何を言っているか分からなかった。



遼「…何、言ってんだ…。」



碧「…遼、俺にもし何かあったら、その時は…。」



遼「オイ、待て…!どういうことだ!!」



碧「…今から羽咲を助けに行く。お前達は絶対に来るな。危険な場所だから、絶対に来るな。」



遼「でも…ッ!」



碧「…遼、よく聞いて。」



遼「…。」



碧「…俺は、死ぬかもしれない。」



遼「…ッ…」



碧「…だから、俺が死んだらお前がリーダーになれ。…そして、どんなことがあっても羽咲を守れ。」



遼「…羽咲がリーダーで副リーダーはお前だ。お前以外に認められない…!」



碧「もしものことだ。…もしものことがあったら、お前が羽咲を守れ。…約束だ。」



遼「…碧…。」



碧「…今まで、ありがとうな。…俺は、お前らに会えて良かった。」



遼「ッ碧!!」



プツンッ



そこから、連絡は途絶えた。




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