男装女子。FIRST SEASON
寝る、とか言っちゃったけど…
『…そろそろ本気で、やろうかな。』
彼らを守るために、そして、私を守るために…。
この先ずっと、彼らと一緒に生きていくために…。
『…不穏な輩は全て、潰そう。』
徹底的に、跡形もなく、過去にケリをつける。
その為にはまず、あの人のことを調べよう。
…あの日会った、少し不思議な空気をした男。
久しぶりに味わった、怖いという感覚。
彼は、一体何者…?
殺し屋かどうか聞いたけど、ただ笑っているだけだった…けど、
…きっと彼も殺し屋さん。
空気と同化しているような気配、
今にも脆く儚く崩れていくような、そんな人だった気がする。
何より、あの日は鮮明に覚えてる。
見た目は…ハーフ?なんだろうな。
印象的な、白銀の髪。出雲の銀髪とはまた違った、銀色。
より透明な気がする、あの人の方が。
色素も全体的に薄い。…北欧の人?
『…でもちゃんと日本語だったし。』
目はとっても深い青色だったけど。
『…綺麗な人、ではあった。』
けど、やっぱり怖い。
…そーいや、似てるって言ってたなあ、あの人。
過去が似てるって言ってたんだっけ。
…同じ境遇にあったのかな。
んー、そうとは思えないんだけど…やっぱそうなのかな。
両親共誰かに殺されたのか、凄く大事な人を殺されたのか…はたまた人質に取られたか…。
けど、あの強さは異質。
もっと本気出したら、私でもルキでも…もしかしたらボスにも適わないかもしれない。
そんな人を、彼らと戦わせるなんて、
死なせるようなもんだよねぇ。
んんんんん…どーすっかなあ…。
とりあえず調べるっきゃないか。