男装女子。FIRST SEASON
『…なんかおかしなことになった。』
悠太「どうしたの?」
『…いや、そもそもここに来てからなんかおかしい!!』
玲央「何がだよ。」
『俺、割と平穏に日々を過ごそうと思ってたんだよ。』
玲央「そりゃ無理ゲーだわ。」
『…まあ平穏に暮らす日々は飽きるからすぐにダメになるだろうとは思ってたけど。』
光「んー、ウサギの性格上、そうなんじゃないかなあ。」
『でもさ…初っ端からもうダメだった。』
零「ん、目立ってた。」
『……あれ、てかなんでそもそも両チームの溜まり場行かなきゃならないんだっけ。あれ、俺の拒否権どこ行った?』
出雲「それならとっくのとうにゴミ箱ポイッだよ?」
『…マジでか。もう捨てられてたのか、俺の拒否権。』
蓮「まー、いずれにしろ、どっちかのチームに入るんだな。」
『嫌だー。俺の自由が奪われるゥゥゥゥ!!!』
蓮「大丈夫だ。そもそももうコイツらやりたい放題じゃないか。」
…確かにやりたい放題だけども!!!!!
出雲「まあ、そんな細かいことは置いておいて。早く行こっか、僕らのお城に。」
『…ハイ、ヒローイデスネー。』
扉を開けるとそこには広々とした空間。ソファがあっちこっちにある。
『ハイ、ニカイガアルー。』
玲央「何でカタコトなんだよ。」
いや、もうこーゆーの見たから。《牙狼》で見たから。今更何も感じないから!!!
2階に上がると、真っ白壁が空間を覆っていた。
『《牙狼》の時は黒い壁だったな。』
悠太「《牙狼》と《クラウン》は対の存在だからね。黒のキングと白のキングがいるからね。」
零「蓮、喉乾いた。」
零「分かった分かった。今お茶持ってくるから。全員紅茶で良いな。」
「「「「「はーい。」」」」」
『ここはレパートリーは大体一つなのか。』
出雲「その解答は否…だね。」
『え?』
出雲「だって、蓮が出してくれるお茶は毎回茶葉が違うし、温度も毎回違うから、毎日が同じ味じゃないんだ。」
玲央「…俺正直温度まではわからんぞ。」
悠太「大丈夫、僕もだから。」
光「…分かるのは毎日飲んでる出雲さんだけだと思うな…。」
零「…お菓子。」