男装女子。FIRST SEASON
…でも、私は手を離さなかった。…なんでだろう。よく分からないけど、手が離せなかった。
雪「……離さないんですね。」
『…ッは、離そうとは思うんだけど…思うんだけど…!』
体が言うことを聞いてくれない。
雪「…いいですか?こういうことは…すぐに離れないと……食べられちゃいますよ?」
『…ッだから…!耳元は…!』
ガチャ
玲央「ウサギー?いるかー?」
……。
玲央「……。」
『………。』
玲央「…お母さーん!!!!ウサギが雪といかがわしいことやってるー!!!!」
『ウギョォォォァァァァ!!!!?』
ギュッ
『うわあああ離せ離せ離せェェエェ!!』
雪がさらに抱きしめきた。
雪「ふふふっ。」
『お前はドSか何か!!?ちょ、離せェェ!!』
玲央「お母さーん!!!!!?」
そこに通りすがりの悠太、参上。
玲央「お母さん!!」
悠太「…え、俺お母さん?」
玲央「そうに決まってるだろ!?」
出雲「オヤオヤ…何をしているんだい?君たち…。」
そこにさらに通りすがりの出雲と蓮と光。
蓮「あ、そっか。雪はウサギのこと女子って知ってるんだっけな。」
光「そっちの方がヤバいと思うんですけど…!?」
零「わー、僕もー。」
駆け寄ってきた零、参上。
『うわっ!』
雪と零に挟まれた。
「「ぎゅーっ」」
『…可愛い顔して…このやろー!!拒めないじゃないか!!』
出雲「…羽咲?」
『…ハイ、ゴメンなさい。』
…あれ、なんで私悪者になった?
出雲「…いいかい?男にそう安安とハグを許したら襲われるんだよ?わかる?」
『…ハイ、ゴメンなさい。』
出雲「しかもね、ここは男という狼の園。そこに可愛い可愛い子羊がいたら襲いたくもなるだろう?」
『…ハイ、ゴメンなさ……は?』
出雲「…君には行動を持って教えた方が早いのかな?」
『え、イヤ、あの、今ので充分、分かったというか…。』
出雲「ふふふふ。本当かなぁ…?」
『…怖い怖い…怖いよぉ…。』