男装女子。FIRST SEASON
出雲「…君ね…普段の格好の方がおかしいんだからね?」
『イヤイヤ、俺…こんな格好とか…久しぶり過ぎて…。』
まさかのワンピース出されました。
まさかのヒール出されました。
『足がスースーする!!グラグラする!!』
出雲「そりゃ、ワンピースだし、ヒールだからね。…うん、可愛いよ、羽咲。これはね、僕が見立てたんだよ。」
『お前のせいか!!!俺はな!!男子の格好をすると思ったんだよ!!!なのに!!なんで!!!俺今男!!!男子校!!!』
出雲「俺って言わないの、羽咲。今は女の子なんだからね。」
『………最悪だ。』
出雲「ほらほら、可愛い顔が台無しだよ?笑って?」
『笑えるかアホンダラ。』
出雲「お菓子あるよー。」
『食べる!!!!!』
出雲「食い付きが凄いなぁ~。」
いかなる時にも食べ物は大切なのです。
『…む!おいひい!!何こぇ!』
出雲「山田が作ったんだよ。彼は料理がとても上手いからね。」
『やまらはん!おいひいれふ!!!』
山田「これは光栄です、羽咲様。」
出雲「…さて、あと少しで京都に着くよ。」
『…お…私荷物持ってきてない。』
出雲「大丈夫だよ。僕の家にはたくさんあるからね。」
『…何が?』
出雲「イ・ロ・イ・ロ。」
『…………。』
出雲「そんな引いた目をしなくてもいいんじゃないかな?そんないかがわしいヤツなんてないから。それに、家族も君に会えることを楽しみにしているよ?」
『…あれ、出雲のお家ってお金持ちだよね…手土産とかいるよね…!?』
出雲「偉いね、羽咲は。でも要らないよ。」
『…てか私大丈夫かな!?恥ずかしくない!?』
出雲「ちっとも恥ずかしくないよ。僕は羽咲を家族に見せたくて連れていくんだ。」
『…?ふーん…?変だね、それ。』
出雲「ふふふ。」