男装女子。FIRST SEASON
かくして、三人でお茶会。
桜子「私の名前は、立花 桜子 タチバナ サクラコ。貴女のお母さん…雪羽ユウちゃんは私たちの親友なの。」
『私たち?』
出雲「…蘭ランさんもだね。」
桜子「ええ、そうよ。九条 蘭 クジョウ ラン…蘭ちゃんと雪羽ちゃんと私は学生時代の親友なのよ。」
『…九条?!』
出雲「ああ、蘭さんは隼のお母さんだよ。」
『え!?蘭さん!?え!?てことは…彰アキラさんと蘭さんの息子!?隼が!?ええ!?』
桜子「あら、お知り合いだったのね。」
九条彰と九条蘭の息子の隼…
ん!?
『名字…が違う。』
出雲「九条は組…いわゆる極道だからね。草薙は蘭さんの旧姓だよ。」
桜子「ちなみに、私の旦那様と彰さんと羽咲ちゃんのお父さんも仲良しよ♪よく六人で一緒に居たわ~。」
『初耳!!!』
出雲「羽咲は九条家を知ってるのは何故?」
『私?私は…助けてもらったの。彰さんに。』
出雲「…聞いてもいいかい?」
『…誘拐されたときがあって。小さい時にね。その時に助けてくれたんだ。…ある意味命の恩人で…父さんと母さんが死んじゃったとき、一時期引き取ってもらったことがあるんだ。』
出雲「…隼は覚えていると思う?」
『…イヤ、多分あの時は会ったことないと思うよ。一週間で叔父…秋さんに引き取られたもん。』
出雲「…そう。」
『彰さんとの思い出はそれと…あとよくかくれんぼしたね。どこに隠れても見つけるんだよ、彰さん。タンスの中に隠れてみてもすぐに見つけられた。』
桜子「彰さんは人を見つけるのが上手いのよね。気配消して遊んでもすぐ気付かれるのよ?」
『それはどういう遊びで??』
出雲「それくらい僕も出来るよ?」
『変なところで張り合うよね、出雲は。』