ルーンの姫君《連載》
2.魔法使いの城
薔薇姫
------それはむかしむかしのお話です。
はるか西の国の姫が、
薔薇の呪いで眠りにつきました。
沢山の王子や騎士が助けに行きますが、
皆、呪いにつかまってしまいました。
そして、唯一姫の元にたどりついたのは、一人の魔術師でした。
薔薇の呪いが解けて姫が目覚めた時、
父王も
母妃も
家臣も
兵士も
誰もいなくなっていました。
一人きりになったことを悲しみ嘆いた姫は、
魔法使いに願いました。
それから、
誰もいなくなった城には魔法使いが住み着き、
城の庭には、たいそう美しい白い薔薇が咲きほこっていたそうです------