ルーンの姫君《連載》
そして今日、18歳となった私は、初めて登城を許された。


待ちかねた、憧れの父上とお会いすることになったのだ。

ミアンから母のことは常々聞かされていたが、父上のことになると悲しげな顔をし、口をつぐんでしまう。

ただ、修道女や司祭から武勇に優れた王として敬愛して、親子を名乗りあう日を楽しみにしていた。



生まれて初めて修道院の外へ出た私は、迎えの馬車の窓から流れる川や畑、森や湖を飽きることなく見ていた。

丸二日をかけてたどりついた城下のにぎわいといったら、あんなに沢山の人を見たのは初めてで興奮の余り少し気分を悪くしてしまったほどだ。

だが、お城に足を踏み入れた時の驚きは、その比ではなかった。

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