色を待つ僕と雪を待つ君。
第1章
中田涼太、ただの高校1年生。
どこにでもいる極めて平凡な男子高校生。
ただひとつ。この目に見えるものだけが平凡じゃない
僕の目に見えているこのは、灰色一色の世界。
上を向いても下を向いても、灰色しかない。
本来なら賑やかであろうこの道頓堀も、僕の目を通せば寂しい所だ。
人間の視覚から得る情報は半端じゃないのだろう。
どこを見回しても灰色一色。
今となっては慣れてしまったが、本当につまらない人生だ。
そう。僕の目から見える世界には色がない。
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