明くる日は。
次の日。
今日も朝食は白いご飯とアサリの入った味噌汁。
昨日と変わらず平凡な風景だと思いながら食事を済ませる。
朝食も食べ終わり部屋で1日ネットサーフィンでもして過ごそうかと思っていた時だ。友人からメールが来た。
「やることも無いし、街に遊びに行かないか?」
昨日も同じようなメールが来た気がするが、友人もこの暑さでボケたのかと特に気にすることなく僕は返信した。
「どこ行くの?」
「駅の近くのショッピングモールでもぶらぶらしようぜ。」
これも昨日も来たのと変わらない。
僕はどうせ家に居ても暇だし、昨日と同じように出かけることにした。
待ち合わせ場所に居た友人は、偶然なのか昨日と同じ服装をしていた。
そして昨日と全く同じ様にショッピングモールへ向かった。
この辺りからだ。僕が「今日」を疑うようになったのは。
時計を見ても日付が進んでいない訳ではない。今日は7月23日。
夏休み2日目だ。
ショッピングモールに付き店で友人の好きな服を見ている時、この疑いは確信に変わった。
僕はじっくりと、店の外を見ていた。
まただ。
そこに通ったのは紛れもない。もうこの世にはいない僕の弟、優太だ。
僕が見間違える訳が無い。
僕は弟が大好きだった。俗に言うブラコンという奴だろう。
3つ年下で生きていれば中学2年生の弟は1年前のある日行方不明になって、そのまま帰ってくることは無かった。それから数日後、弟は遺体として発見された。
そんな弟が、僕の前を通ったのだ。行方不明になった当時と全く同じ服装をして。
初日はさほど気にも止めなかった。似た人が通ったのかな、位の感情しかなかった。
でも2日目の今日は違う。
もし毎日同じことが起きるなら、この夏休み中に、この謎を解かなければ行けない。僕はそんな感情を抱いた。
その日は前日と同じ様にショッピングを終え、僕は家に帰った。
そして夕食、昨日と全く同じ、ハンバーグだった。
僕はハンバーグが大好きだから、正直これが毎日食べれると思うと少しだけ嬉しかった。だけどそれよりもしなければいけない事がある。
夕食を食べ終え、パソコンを起動させた僕は、すぐに思い当たるワードを検索した。「幽霊 実在」「死者 蘇り」など、色々なことを調べたが有力な情報を得ることはできなかった。
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