わたしにキセキがおきるなんて


いつもの居酒屋で
由紀子さんと先に飲んでいると




「お待たせー!」


満面の笑顔で南さんが入ってきた


「よ!待ってました!」
少しほろ酔いの由紀子さんが声をかける




「南さん!この前の飲み会の時はありがとうございました!それと先に帰ってしまってすみません。」




立ち上がり頭を下げる




「いやいや、私も都築ちゃんお酒弱いの知らずにどんどん進めちゃって。ごめんね。

でも私に付き合ってくれて本当ありがと。

すごく楽しかったよ!だからまた一緒に話したいって早瀬に言ってたの。」





南さんの言葉で
心が軽くなり、ジーンとした











それから3人で会社のグチや噂で
盛り上がった




私は途中からジュースだったけど
2人のノリがすごく面白く、十分ついていけた










「そうそう!

高野社長って、」






南さんの口から
社長の名前が出て
思わずビクッとなってしまった





「社長って絶対、木藤さんのこと好きよねー?」






え?







木藤さん?






「あ〜、あの秘書の子でしょ?
いつも社長の隣にいる。」


由紀子さんが近くの枝豆をつまみながら
答えた









秘書の人、木藤さんってゆうんだ








「いつも一緒ってかんじで。
社長言ってたもんね、秘書は木藤じゃないと無理だ。って。」






「そうなの?あ、私見たことあるわ。
よく2人で帰るところ。」






「本当に??
あと、社長って木藤さんにすごい優しいらしいじゃない。」











次から次へと心を刺していく話に


私は追いつけなかった








「都築?どした?」



由紀子さんの声でハッとした、








「いえ!

じゃあやっぱり2人は
できてるんですかねー?」






引っ張り出してでた言葉に


言いながら自分で傷ついた








「わかんないけど、でも社長もちょうどいい年齢だから、結婚もあるわよね。」











「そうですよね〜。」




笑いながらそう言うのが
いっぱいいっぱいだった。



















「じゃあ今日はお疲れ!解散しますか!


また月曜から頑張るぞー。」




由紀子さんの声で
3人の飲み会は解散となった





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