わたしにキセキがおきるなんて
遠くの方で社長がみんなと笑ってるのが見えた
高野 和樹
アプリ会社の社長。
独身36歳。・・だったかな?
見た目は、、ふつうにカッコいい。
あんまり笑顔を見たことなかったけど、
ああゆう風に笑うんだ。
結構可愛い。
さっき初めて喋ったのに、私の名前知っていたことにビックリして、上手く答えれなかった。
なんか遠い人だなー
「都築ちゃんは次なに飲む?ここのカクテル美味しそうじゃない?」
南さんの声で自分の世界から現実に引き戻された
危ない危ない
すぐぼーっとしちゃう
ビールちょっときつかったかな
「そうですね!桃のこれなんか美味しそうです。」
ついつい頼んでしまった
今何杯目だっけ?
南さんにつられて頼んでたら結構いってしまった
あ!由紀子さんは?
スマホを取り出してみてみると
由紀子さんからラインがきていた
[ごめん!まだ仕事終わりそうにない!
少しでも顔出せれるようにするから!]
10分前にきていた
ってことはまだなんだー
がっくり。
目の前のレモンチューハイを一気に飲み、
お手洗いに行こうと、立ち上がると
「都築ちゃん大丈夫??」
南さんが慌てる声が聞こえる
ちょっとふらついてしまったみたい
「大丈夫ですよ〜!
ちょっとお手洗いに行ってきますね。すぐ戻ってきますから〜!」
「ほんと大丈夫?ついていくよ?」
心配する南さんをよそに
大丈夫大丈夫とトイレに向かった
うーん気持ち悪い
トイレの中にこもっていた
早く行かないと
心配かけちゃう
そう思い顔を洗って
トイレから出た
壁づたいに歩いていると
「おい、大丈夫か??」
薄暗い店内の中、目を凝らしてみてみると
「高野・・しゃちょー??」
「だいぶ酔ってるだろ。無理すんな。」
少しドキッとした
「・・大丈夫です!ありがとうございます!」
「いやいやそんな顔で言われてもな。
とりあえず外の空気吸おう。
ちょうど俺もタバコ吸おうと思ってたから。」
え?理解するのに困っていると
腕をつかまれ
あっという間に外に出た
「気持ちいい…」
11月の夜の冷たい風が
今はとても気持ちよく感じる